はじめに
Crusader Kings III(CK3)では、「派閥(Factions)」は内政・反乱・忠誠度など王朝の安定性を大きく左右する制度です。封臣や伯爵領の民衆の不満が高まると、様々な派閥が形成され、最終的には最後通牒(ultimatum)を送り、要求が拒否されれば反乱が起こります。
本記事では、派閥とは何か、不満の蓄積メカニズム、派閥の種類(農民の蜂起・請求者派閥・独立派など)、封臣として参加/対応する方法など、派閥がどのように発生し・脅威となり・どう対処するかを具体的に解説します。王朝運営で派閥による混乱を避けたい方・封臣との関係を強化したい方に特に役立つ内容です。
定義
ゲーム内で「派閥」は以下のように定義されます。
派閥は政治的利益を共有した封臣のグループです。伯爵領に居住する民衆もいくつかの種類の派閥に参加できます。その代表的なものが農民派閥です。
派閥は、その不満が特定の値に達すると危険なものとなり、最後通牒を送ってきます。
主君が要求を呑まなかった場合、派閥は反乱に立ち上がり、内戦を勃発させます。
不満
ゲーム内で「不満」は以下のように定義されます。
不満が限界に達すると、派閥は最後通牒を発します。
派閥の軍事力が閾値に達すると、毎月不満が蓄積するようになります。逆に軍事力が閾値を下回れば、不満は減少していきます。強力な派閥であれば、不満の増大もより迅速です。
不満は、0〜100%の範囲で変動します。100%に達すると、最後通牒を発するのです。
以下の説明は、難易度が「普通」の場合の挙動です。難易度によって補正がかかっている可能性があります。
不満の基本値は、農民の蜂起を除き3であり、これは毎月不満が3だけ蓄積される事を意味します。一方で、派閥の軍事力が閾値を下回っている場合、不満は-6の補正を得るため、毎月不満が3だけ減少していきます。つまり、不満が蓄積されるか否かは、派閥の軍事力が閾値を超えているかどうかで決まります。
農民の蜂起の場合、不満の基本値は2です。
ゲーム内で「派閥の軍事力」は以下のように定義されます。
派閥の軍事力は派閥の、目標と比較した総合的な軍事力を表したものです。
個々の派閥構成員は、派閥に参加している限り、その戦力の全てが派閥のものとして計算されます。派閥の目標が主君の場合、君主の戦力から派閥構成員の戦力は差し引かれます。
そして、閾値は基本値が80%(存在する派閥により補正が入り減少しうる)に設定されており、派閥の軍事力がプレイヤーの軍事力と比較して閾値を超えると、不満が蓄積されます。
これは、プレイヤーの軍事力が戦争等により低下している場合、反乱が起こりやすいことを示しています。
種類
派閥には、いくつかの種類があります。
農民の蜂起
派閥の農民たちは、外国人または異教徒による支配からの脱却と自由を望んでおり、伯爵領の平民たちは、文化と宗派を共有しない領主を追放する為に努力を惜しまないだろう。
民衆派
民衆派の派閥は、外国または異教徒による支配からの解放を望み、また彼らとその文化または宗派を共有していない領主からの独立を求めています。
分権派の派閥
分権派の派閥は、王権、部族権限、あるいは帝国官僚制を下げる事を求めているが、領国に対しては忠実である。
請求者の派閥
派閥の請求者たちは、主君の称号の簒奪を企む僭称者を支持している。
独立派の派閥
独立派の派閥は、彼らを支配している主君からの独立を求めている。
最後通牒
全ての派閥メンバーが独立します。
主君が威信を失います。
領国解体派の派閥
領国解体派の派閥の派閥メンバーは、主君の領国を解体しようとしている。
最後通牒
すべての派閥メンバーが独立します。
主君が主要称号および同階級の称号を失います。
対応
派閥が強くならないように手を打つことができます。
第一に、封臣が友人、愛人、捕虜または同盟者のいずれかである場合、派閥へ参加することはありません。
第二に、封臣が畏怖していたり、あなたが強いフックを有している場合、派閥への参加を控えます。
第三に、懐柔や贈り物により人物の評価を上昇させることで、派閥への参加を防いだり、派閥からの離脱を促したりすることができます。また、改宗や戦争を控えることにより、領民の評価を上昇させることで、派閥によるリスクを避けることができます。
封臣としてプレイしている場合
主君に対する派閥を形成することができます。既に存在する派閥に参加することや、新たな派閥を形成することが可能です。
要求の強制
プレイヤーが派閥のリーダーである場合、不満や派閥の軍事力の閾値に関係なく、即時に要求の強制を行うことができます。主君が応じた場合は良いが、応じない場合は内戦になります。
仲間の封臣を追加する方法
強いフックを有している場合に限り、派閥画面からメンバーを追加できます。
おわりに
派閥の存在は、CK3 における政治的緊張の源であり、王朝が大きくなるほど無視できない課題となります。不満の蓄積を抑え、封臣との関係を良好に保ち、要求をうまく管理することが、王国・帝国を安定させる鍵です。
この記事で紹介した派閥の種類・不満・派閥軍事力・封臣参加の制御・最後通牒への対応などの知識を活用して、派閥によるリスクを最小限に抑えた統治を目指してください。他の能力・政体・王朝制度の解説記事も併せて参照すれば、より総合的な王朝戦略が立てられるはずです。安定し強い王朝を築けますように。