はじめに
Crusader Kings III(CK3)では、「政体(Government)」の選択がゲームの法制度・税収・軍事・相続などあらゆる側面に影響を与えます。封建、部族、氏族など、それぞれの政体にはメリットとデメリットがあり、どの政体を採用するかで領国の発展スピードや戦略が大きく変わってきます。
本記事では、CK3に登場する主要政体の特徴を初心者にも分かりやすく比較・解説します。「各政体がどんな条件で有利か/不利か」「どのシーズン・地域で使いやすいか」などを具体例付きで紹介することで、あなたのプレイスタイルに合った政体を見つける手助けになります。
定義
『政体』は、CK3において以下のように定義されます。
統治者の政体はアクセス可能な法律の種類と、独立していないものが主君に対して負う法的義務を定めます。政体には以下のものがあります:封建制、部族、氏族、官僚制、共和制、神権制、そして遊牧制と牧畜民です。
各政体の特徴
部族制
北方の民族及びアフリカの統治者が採用している政体です。
『部族』に関する解説は以下のとおりです。
部族の領国では、伯爵領の開発度の成長は阻害され、部族の時代の革新性は越えられず、新しい所領の建設もできず、相続法の変更も普通はできません。
しかし、ゴールドではなく威信を使うことで、領国に建設したり、常備軍を雇ったり、封建制の領国より多くの開戦事由を得られたりします。また、非部族制の軍は、敵対する部族の領域において供給限界のペナルティを受けます。
一文目が、部族制のデメリットになります。開発度の成長が阻害されると、時が進むほど不利になります。革新性を越えられないと、中世以降の文化をアンロックできません。新しい所領を建設できないと、建造物を建築することもできません。相続法の変更ができないと、代替わりのたびに分割相続を行うことになり、領国が広がりません。そのため、なるべく早く部族制以外の政体に変更することが望ましいといえます。
二文目以降が、部族制のメリットになります。兵数が増加し、開戦事由が多いことから、戦争に向いた政体と言えるでしょう。領国の規模が小さい段階では、これらのメリットを享受するという戦略がおすすめです。
また、『部族所領』に関する解説は以下のとおりです。
部族所領は納められる税金に乏しいですが、徴募兵と威信、常備軍のアップグレードには優れています。一方でアップグレードの余地が限られていて、初期は強力ですが、長い時間が経過すると共に速やかに力を失っていきます。部族制の人物だけがペナルティなしに所有できます。
伯爵領内に部族所領がある場合、ほかの所領は建設できません。封建制の統治者はゴールドを支払うことで、部族所領を城砦に作り替えることが可能です。
前半部分は、すでに述べたとおりです。
後半部分一文目について。封建化していない部族所領は、部族所領以外の所領(例えば都市所領や教会所領)を建設できないという意味です。
後半部分二文目について。部族制以外の者が所有する部族所領の伯爵領は、税や徴募兵を全く生み出しません(下写真:税金及び徴募兵が0)。直轄領の上限を圧迫するだけの邪魔な所領になり、家臣に何も生み出さない所領の称号を授与して誤魔化すことになります。そのため、部族所領を城砦所領に作り替えて(下写真:左下参照)、都市所領等を建設していくことになります。必要なゴールドの数は、基本値が500と高いです。

封建制
キリスト教の統治者やインドの統治者は封建制であることが多いです。以下のように説明されます。
封建的な政体の下では、主君は封臣に対して、封臣と君主の間の個人的な封建契約によって調整された徴募兵と税金を引き換えに、支配するための所領を与えます。
その特徴は、別記事でまとめています。
氏族制
イスラム教の統治者は氏族制であることが多いです。以下のように説明されます。
氏族制とは政体の一種であり、封臣が主君に納める税金や徴募兵の額が徴税官の適性によって決められる。氏族は「家の結束」のシステムを持つ。
その特徴は、別記事にしています。
それ以外の政体
ゲーム開始時点で上3つ以外の政体を使用することはあまりないでしょう。そのため、この記事では解説をしていません。今後別記事でまとめたいと思います。
共和制を採用しているのは、ヴェネツィアを初めごく少数です。
おわりに
政体を正しく理解することは、CK3での長期的成功に不可欠です。封建制・部族制・氏族制などの違いを把握し、領地の状況や戦略に応じて政体を見直すことで、王朝はより安定し、成長できます。
もし本記事で紹介した特徴や比較があなたのプレイに役立ったなら嬉しいです。他の政体(官僚制・共和制・神権制など)や、政体変更のタイミング・コストなどについても別途まとめていますので、そちらもぜひご覧ください。そして、ご自身の王朝で最適な政体を選び、CK3の世界をより深く楽しんでください。