「Wordでこんなことができるのか」と驚く機能の一つが、Windows版Microsoft Wordのルーラー操作だ。
Wordで文章を書いていると、上部に横長の「ルーラー」が表示されている。インデントの位置を調整したり、タブ位置を設定したりするためのものだ。普段はマウスでつまみを動かして、「このあたりかな」と調整することになる。
ところが、ここにちょっとした隠し技がある。
ルーラー上のインデントやタブのマーカーを、Altキーを押しながらドラッグしてみる。すると、通常よりも細かい単位で位置を調整できる。
通常のドラッグでは、Wordが一定の間隔に合わせて位置を調整するため、「あと少しだけ右にしたい」「1mmくらいだけ動かしたい」というときに、思った場所へピタリと置けないことがある。
そんなときにAltキーが役立つ。
Altキーを押しながらドラッグすると、位置合わせの制約が外れ、ルーラー上のマーカーをより自由な位置へ移動できる。見た目にはほんの少しの違いだが、文書のレイアウトをきっちり揃えたいときにはかなり便利な機能だ。
例えば、社内文書やレポートで、文章の開始位置を微妙に調整したい場合。通常の操作では「ここにしたいのに、少し手前で止まる」ということがある。しかしAltキーを押しながら動かせば、細かな位置まで追い込める。
特に面白いのは、この機能が大々的に「便利機能」として紹介されることが少ないことだ。Wordにはリボンの中に大量のボタンが並んでいる一方で、こうしたキーボードキーとマウス操作を組み合わせた機能がひっそりと存在している。
しかも、Wordを長年使っていても、ルーラーを細かく調整する必要がなければ気づかない。知っている人だけが得をする、まさに「隠しコマンド」のような存在だ。
Wordには、このほかにもShiftやCtrl、Altキーを組み合わせることで操作感が大きく変わる機能が数多く存在する。
「Wordなんて文章を書くソフト」と思っていても、少し掘り下げると、実はかなり細かいレイアウト調整までできる。
そして、こうした小さなハックを知っていると、文書作成の「なんか微妙にズレている」を解消できる。
Wordを使うなら、Altキーは単なるショートカット用のキーではない。ルーラーを自在に操るための、知る人ぞ知る秘密兵器なのである。

