CK3 日本仕様ガイド：律令制・惣領制を徹底解説

はじめに

平安時代の日本を満喫することのできるDLC “All Under Heaven” が、2025年10月29日に追加されました。

本稿では、日本の仕様（律令制・惣領制、氏族・荘園・影響力など）を、わかりやすく整理・解説します。
日本のゲーム仕様を把握したい方、また日本でのプレイでどのように戦略を立てるべきか知りたい方に向け、ゲーム内用語の意味・活用法から応用戦略まで幅広く紹介します。

日本の歴史・制度をモチーフにした仕様なので、歴史が好きな方にも楽しめる要素が満載です。
これから、官僚制・律令制・惣領制の概要や、属州総督効率・氏族結束力・任命継承法など、ひとつひとつを丁寧に見ていきましょう。

政府の仕様

日本は官僚制のうち、律令制と惣領制の政府体制を持つことができます。

官僚制の特徴

官僚制では、統治者として、主君と属州総督（封臣）が存在します。

特徴は、以下の通りです。

影響力を利用することができます。詳細は後述します。
正統性は、独立した統治者のみが有しており、封臣には存在しません。
官僚制の封臣は互いに戦争を宣言できません。

律令制・惣領制の特徴

最初は律令制の政府が大多数を占めますが、途中から惣領制の政府が増加し、最終的に惣領制のキャラクターによる将軍統治の開始を目指すことになります。将軍となることで、長子相続のような継承が可能になります。

律令制と惣領制はゲーム内で以下のように定義されます。

律令制は、日本特有の官僚制政府の一形態である。

中央集権的な官僚主義政体で、キャラクターが主君の代理として属州総督に任命され、影響力を持ち、貴族の家長が氏族荘園と一族の野望を持つ。

関白は、貴族の家長のなかから選出されるか、派閥の要求により任命され、天皇の代理として領国を統治する。

律令制の封臣は通常、1つの伯爵領のみを統治するが、中央集権体制を拒み、独自の権力を築くために地方の惣領制となることもできる。ただし、これは通常犯罪者行為とみなされる。

律令制の家長は、領国内で氏族陣営を結成・参加でき、主導的一族が関白になることを支援する。

惣領制は、日本特有の封建制政府の一形態である。

惣領制は、中央の律令制政府の権限を排除したり奪い取ったりして、地方を自分の領地として支配する地方領主を指す。

惣領制のキャラクターは影響力を使用できないが、貴族の家長は氏族荘園と一族の野望を保持する。

惣領制の統治者は実権的な摂政に選出されることはできないが、派閥「実権的な摂政を任命」を通じて権力を掌握し、決断「幕府を正式に定める」を利用できる。

惣領制の実権的な摂政は天皇に代わり領国を統治し、長子相続制の継承で継承され、派閥の要求で排除されることもある。

惣領制の家長は、領国内で氏族陣営を結成・参加できる。

関白となり惣領制を確立する方法

決断「惣領制を確立する」を行う上で問題となるのは以下の条件です。

①法律「中央集権政府」を持っている。
②氏族陣営が50以上の結束力を持っている。
③家が力の一族の野望を持っている。

①を実現するためには、法律を第四段階まで通さなければなりません。
そのためには、革新性「君主大権」が必要です。
この革新性は中世初期のものであり、900年代にならないとアンロックできません。

③を実現するためには、威信点を1000消費して一族の野望を変更する必要があります。
その際、一族の野望が氏族陣営に所属している他の家と異なるものになってしまった場合、結束力が低下していくでしょう。
そのため、一族の野望を変更するタイミングは重要になります。

属州

伯爵領の称号を意味します。

属州総督効率

割り当てられた属州をどれだけ上手に管理しているかを表します。
効率の程度に応じて、税金や徴募兵、称号常備軍の効力に影響します。
最大50％、最小-50％です。

初期値は-100です。そこから、以下の表のとおり、各能力ごとに、能力の値に応じて上昇します。
また、パークにより上昇させることも可能です。
例えば、全能力が10の場合、17×5=85上昇します。よって、-100+85=-15より、属州総督効率は-15％です。

能力の値	属州総督効率の上昇	上昇率
0	0	ーーー
1	2	+2
2	3	+1
3	5	+2
4	7	+2
5	9	+2
6	10	+1
7	12	+2
8	14	+2
9	15	+1
10	17	+2
…	…	…
20	34	ーーー
…	…	…
30	51	ーーー
…	…	…

例えば属州総督効率が-15％の場合、領分からの税金・徴募兵が15％減少します。

天皇と摂政

天皇は日本における名目上の統治者、つまり「儀礼的な君主」です。
これは、天皇が実際の統治者の封臣となることを意味します。
ただ、その血統は高く、婚姻することで多くの威信点を得られます。

実際の統治者は関白（律令制）や将軍（惣領制）、つまり「実権的な摂政」です。
これは、実権的な摂政が日本帝国の称号を有し、主君として振る舞うことを意味します。

天皇は、派閥を通じた要求や影響力の行使によって日本帝国の称号を取り戻すことも可能です。
天皇が実権的な摂政に任命された場合、天皇は、退位するか直接の統治を復活させるかを選択することができるようになります。

法律

実権的な摂政が制定する法律は「皇譲」です。
全ての封臣に適用されます。

画面右側の律令制タブの法律の欄にあり、実権的な摂政である場合は、威信点500を消費してこれを変更できます。

皇譲の種類	影響
防衛動員	常備軍維持費-15％同じ文化の出自の州における優位性+5 要塞レベル+1 敵対的な襲撃速度+15％武器庫と厩舎の本拠地建造物のコスト-25％開戦事由「天皇の日本再征服」をアンロック
非武装	常備軍雇用費+25％開発度の成長+15％惣領制封臣の好感度-15 国内の開戦事由の威信点コスト+50％律令制政府は、城砦の領分の建設・アップグレード可能
強制隔離	外交範囲-15％開発度の成長-15％疫病体制+15 疫病が広まる可能性が低い主治医による治療の効果が向上
帝国の平定	常備軍雇用費-15％傭兵雇用コスト-15％危険+20 律令制封臣の好感度-35 武器庫と厩舎の本拠地建造物のコスト-25％開戦事由「帝国の伯爵領の平定」アンロック対外戦争の宣戦布告が可能になる
荘園改革	建造物の建設時間・コスト-15％毎月の本拠地の影響力-25％本拠地建造物の建設時間・コスト+25％律令制封臣の好感度-15 属州総督位の剥奪に必要な影響力コストが半分になる
盗賊の取り締まり	開発度の成長-15％月間統制度成長+0.2 統制度成長係数+5％危険-10 年建造物建設コスト-10％弱小地主の封臣の好感度+15

荘園改革は、月ごとに得られる影響力を25％減少させます。

対外戦争をするなら、帝国の平定にしましょう。

荘園

日本の全ての家長は、「本拠地」として荘園を持っています。
金を用いて強化することができ、これにより直轄領上限が増えたりします。

荘園は家長に紐づいています。
そのため、家長が何ら領分を有していない場合でも、荘園を失うことはありません。
その場合、家長は当主〇〇と表記されます。

律令制・惣領制のいずれの政体においても、荘園を利用できます。

氏族陣営

これは複数の家が所属する防衛同盟です。
攻撃を受けた場合、同じ氏族陣営に属している国司は同盟国として参戦します。

氏族陣営には主導的一族がいます。
一族の野望の違いなどにより家同士の関係が悪化したりすると、主導的一族が他の家を氏族陣営から追放することもあります。

結束力

氏族陣営を維持するにあたっては、「結束力」の値に注意する必要があります。
最大値は100であり、段階に応じて氏族陣営に加盟している成員が追加のボーナスを得ます。
特に、任命スコアにボーナスを得られるため、関白を維持したいなら結束力を75以上にしておくと良いでしょう。

結束力の値	成員が追加で得るボーナス
25以上（寛容）	成員の宴の報酬+10％成員の客人受諾率+25 月間威信点+5％
50以上（協力的）	属州総督位の任命スコア+25％対人工作の成功率+5％
75以上（一致団結）	天皇家の婚姻受諾率+25 実権的な摂政位の任命スコア+10％対人工作の成功率が-3％されるが、最大対人工作数+1

また、結束力は、以下の要素により増減します。
主導的一族の家との関係は、同じ一族の野望を有するか、確執がないかといった要素により変化します。

結束力が増加する要素	⭐︎主導的一族の家との関係がプラス評価の場合その値
結束力が減少する要素	⭐︎家の数1つにつき、-0.1 ⭐︎所領持ちの統治者の数1人につき、-0.05 ⭐︎主導的一族の家との関係がマイナス評価の場合その値

貴族

日本における「貴族」とは、家に属するキャラクターのことを指します。

特に影響力の高い5つの家は、「有力一族」となります。

また、領国の25％を支配する場合、「支配一族」となります。

任命継承法

伯爵領の称号は、候補者スコアが最も高い候補者が相続します。
これにより、現在の称号保持者とは全く異なる家のキャラクターが相続することもあり得ます。

候補者スコアの仕組み

以下の要素により候補者スコアは上昇します。

能力：5つの能力の合計値を加算
宣伝：工作で+30
所属する王朝の栄光レベル：栄光レベルが1上昇するごとに+10（最大+100）
天皇の好感度：その好感度の数値を加算
年齢：50歳を0として、1つ歳をとるごとに+2
称号保持者の評議員：+14
称号保持者の王宮の役職者：+3
称号保持者の4親等にあたる：+3
家の属州総督の称号を有する者の数：1人ごとに+5（＊藤原家では加算されなかった）
総督の名声特性：1段階ごとに+5
地元の文化の者である：+10
家に属した者で過去に実権的な摂政であった者：1人あたり+5
天皇の配偶者の位置にいる家の者：1人あたり+15
天皇家の配偶者の位置にいる家の者：1人あたり+5
親に自らの家の者がいる天皇家の者：1人あたり+5
自らの家の者で親が天皇家である者：1人あたり+3

以下の要素により候補者スコアは減少します。

年齢：50歳を0として、1歳若い年齢であるごとに-2
庶民：-25

影響力

以下のように定義されます。

影響力は、官僚制政府を持つ領国におけるキャラクターの政治力とその影響範囲を表します。

影響力は必要不可欠なもので、さまざまな方法で獲得することが可能です。たとえば、属州総督になったり、私有地をアップグレードしたり、貴族の家長と同盟を結ぶことで獲得できます。

影響力は主に属州総督位を獲得するために使用しますが、ほかのキャラクターを操るための重要な手段でもあります。

キャラクターが影響力を得るたびに次の影響力レベルに近づくことができます。

影響力の最も重要な使い道は、「立候補に影響を与える」ことで任命スコアを上昇させる場面です。